バイク駐車場の今
バイク駐車場問題の背景
一昔前と比べて、女性ライダーの人口も随分と増えてきました。
しかし一方で、バイクの免許を持っていても、バイクを購入しにくい世の中だといいます。
なぜかというと、バイクの環境自体が依然とさほど変わっていないからです。
街へ出かけても、車の駐車場はよく見かけますが、バイク専門の駐車場はほとんど見かけることはありません。
日本は、世界一のバイク大国でありながら、自国のバイク販売台数は、ピーク時のおよそ1/10程度にまで減少しています。
その背景にあるのは、バイク駐車場問題にあるのではという向きもあり、法改正に向けた動きが活発に行われることになりました。
2006年の道路交通法の悪改正
もともとバイクは、利便性の高い乗り物で、普通乗用車と比べても、スペースをあまり必要としません。
った小回りもきき、気軽に乗れる事と世界的なバイクの人気から、1982年のピーク時には、国内だけでも年間329万台を販売したといいます。
しかし同時に、バイクによる事故や違法駐車も目立つようになり、2006年には道交法の改正により、原付きを含むバイクの取り締まりが厳しくなりました。
これは、違法駐車対策を主眼とした、道路交通法の改正となり、駐車違反取り締まりの民間委託が始まったことで、ライダーたちにとって受難の時期になりました。
なぜなら、バイクを止めたくても、専門の駐車場がほとんどなかったからです。
バイクの駐車規制が見直し?
2006年の道交法の改正により、バイクの締め付けが厳しくなったせいなのか、バイクの国内販売数は減少の一途をたどることになります。
先に述べた通り、日本は世界一のバイク大国でありながら、バイクの環境そのものは一向に改善されていません。
現在でも、バイク専門駐車場はかなり少なく、これが国内販売数の減少傾向に、拍車をかけていることは間違いありません。
そこで、各バイクメーカーも、このバイク駐車場問題の問題を投げかけました。
おかげで2018年3月には、警察庁から、自動二輪車に関する駐車規制緩和が、通達される運びとなりました。
ただし、バイクの駐車禁止規制実施の取り締まりは従来通りと、不完全燃焼の状況です。
バイク駐車場の課題
現在、マンションやアパートの駐車場でも、駐輪場はありますが原付きバイク以外停めることはできません。
かといって、車の駐車場にも停められず、駐車場のオーナーとのやり取りを行うライダーも多いといいます。
こうした状況に、二輪業界の要望として、もっとバイク専門の駐車場を増やす働きかけを行っています。
最近では、国会議員の政党の垣根を越えた「バイカーズ議連」も発足し、こうしたバイクの駐車場問題の解決に乗り出す予定です。
ただし、バイク駐車場の課題は、駐車場が増えないこと以外にも、取り締まりの緩和がいまだ行われないことにもあります。