認知、判断、操作によるミス
バイク事故は死亡事故になりやすい
若者のバイク離れの原因の一つにもなっているのが、バイク事故という危険性です。
外気に触れながら運転ができるというのはバイクならではの魅力ですが、その半面でそのことが事故になった場合の外傷の大きさにもなってしまいます。
実際に起こった交通事故の内訳を見てみても、死亡事故につながったケースの内訳では二輪車が占める割合は高く、平成26年度中の都内の事故件数では二輪車は全体の26.2%となっており歩行者に次ぐ2位となっています。
参考>>二輪車の死亡事故統計|警視庁
全国区で比較をした場合にはやや割合は下がりますが、それでもバイクの乗車数が全体的に減ってきているのに対して死亡事故割合は高くなっているということは見逃せません。
事故が起こりやすい時間帯としては最も多いのが午後8時~午前0時までの間となっており、やはり夜間の運転は危険性が高いということがわかります。
また事故を起こした年齢は意外にも40代が多く、また事故の内容としては単独転倒が過去5年で最も多くなっています。
まとめて言えば、見通しの悪い時に不注意などによって転倒をしてしまった場合に大きな事故を起こしやすくなるということでしょうか。
交通事故を起こしやすい認知ミスとは
人間の体は年齢とともにどうしても体の機能が衰えてしまうものですが、特に40歳を過ぎたあたりから筋力の衰えや五感の認知能力の低下を自覚するようになってきます。
交通事故を起こした原因について詳しく調べたデータでは、そのうち約7割が「前方不注意」や「安全不確認」という認知ミスによって引き起こされています。
人はバイクを運転するとき、認知・操作・判断という3つを同時に行っています。
このうち最初の「認知」が占める重要度は高く、認知をすることができるかどうかということが事故発生にそのまま直結してきます。
運転中の認知としては、他の自動車や歩行者、その他の障害物がそこにあるということを目で見ることができるかということがあります。
私達は普段運転するときに周囲の情報のうち9割を視覚からの情報で取り入れていますが、必ずしも目に入ることだけで認知を全て補うことはできません。
何もないと思ってきた道路で突然前から人が飛び出してきたというのは誰しも経験したことがあるヒヤリハットですが、これは単に目で見えている情報だけで認知をしようとしていることが原因です。
運転をするときには見える情報だけでなく、「もしかしたら急に路線変更をしてくるかもしれない」「物陰に歩行者がいるかもしれない」という「かもしれない」を考えながら認知をしていくことが重要になってきます。
高齢者に多い操作ミス
ニュースなどで時々報道される事故として、コンビニエンスストアなどのお店に自動車が突っ込んでしまったというものがあります。
そうした事故の原因としてよく聞かれるのが「バックをするときにブレーキとアクセルを踏み間違えた」というような操作ミスです。
いつも運転しているのだから操作を間違うはずがないというふうに考えてしまうところですが、案外そうした操作ミスを起こすのは運転歴の長いベテランドライバーであったりします。
慣れている人だからこそついつい油断して漫然運転をしてしまうこともあるので、周囲に人や障害物があるときには気持ちを引き締めてハンドルを握るようにしましょう。
特に中年期以上の高齢世代になると体の機能や反応が遅くなってしまうので、操作の速度が間に合わずに大きな事故を起こしてしまうことがあります。
運転をするときには自分の技術を過信せず、体調の悪いときには無理をしないようにして安全を第一に考えましょう。