雪道走行の場合
バイクでも雪道を走行することができます
二輪車の宿命とも言えるのが悪天候との戦いです。
晴れていて風も少ないような日なら快適な走行をすることができますが、一度雨が降ったりすると突然運転の難易度が高まります。
自動車でも雨天の運転は難しいものですが、バイクの場合には体に直接風雨を受けることになるため、見通しが悪くなるというだけでなく体そのもののコンディションが悪くなってしまうのです。
出かけるときに雨が降っているとその瞬間に「今日はやめよう」というふうに思えますが、既に出かけてしまってから悪天候になってしまったら覚悟を決めて乗らないといけなくなります。
雨でもかなり大変ですが、さらに過酷なのが雪道です。
バランスをとることが難しいバイクでは雪道を運転するのはそもそも無理なんじゃないかと思ってしまうところですが、雪国などに行くと案外カブなどを使って雪道走行をしている人を多く見かけたりします。
雪道は道路状況が悪く走行がしづらいことは確かですが、考えてみればオフロードのような道でも走行が可能なバイクもあるわけですので、テクニック次第では走行は不可能ではありません。
雪道を運転していくためには、まず雪道ならではのコンディションについて知っておきそこから運転方法をマスターしましょう。
雪道走行に適したバイクとは
バイクの雪道走行はどんなものでもできるというわけではありません。
相当運転が上手い人ならどうかわかりませんが、一般的なドライバーが雪道を運転する場合にはまず雪道運転がしやすいバイクを選ぶ方が無難です。
雪道走行に適したバイクとしてはまず「車体が軽いこと」や「脚付きがよいこと」があります。
おなじみのホンダのスーパーカブはまさにその両方の条件を揃えており、かつ堅牢性の高いシステムを持っているということから人気となっています。
雪道走行をするときにはどうしても速度を出すことができませんので、排気量の大きさは全く意味を成さなくなります。
つまりカブのように排気量の少ないバイクでも十分であり、逆に排気量が多いバイクの方が車体が重くなり雪を巻き込みやすくなってしまいます。
さらにカブはスクータータイプのように手元だけで操作をするのではないため、足元でバイクの車体をホールドしてハンドル操作だけでない方向転換ができます。
スクーターのようにハンドブレーキしかない車体ではブレーキワイヤが底面に付けられているため、雪道では凍結を起こして効きにくくなってしまいます。
カブはフットブレーキがあることでブレーキワイヤが底面になく、操作性能の影響も受けにくくなります。
このようなことから比較すると、やはり雪道運転ではスーパーカブが最強ということになります。
カブ用のスパイクタイヤやスタッドレスタイヤも多く販売されているので、走行前に必ずそれに履き替えるようにしましょう。
装備を整えてリアブレーキを主体に
雪道走行で最も注意をしておきたいのがフロントブレーキに頼らないということです。
バイクの場合一旦滑ってしまうとそこから自力で立て直すのはほぼ不可能です。
走行中に急にフロントブレーキがロックされてしまうと必ず滑ってしまうので、極力前のタイヤをブレーキングしないようにします。
リアブレーキも急ブレーキをかけると滑ってしまうので、スピードをおさえて停止をするときもゆっくり速度を落とすようにして止まりましょう。
またバイクそのものと同時にしっかり装備をしておきたいのが防寒具です。
雨が降った時も体が冷えてつらくなってしまいますが、まして雪道では文字通り凍りつくかのような感覚になります。
手袋やブーツ(長靴)など操作に直接関係のある体の場所は厳重に装備して、寒さに負けないようにしてから乗ってください。