【スズキ】ハヤブサ

・長い歴史を経て、最新版に生まれ変わった「ハヤブサ」

初代ハヤブサが発表されたのは、1990年代。
それまでの間、大きなパワーを誇るバイクが何台も登場している中で鮮烈デビューを果たしたのが「GSX1300Rハヤブサ」でした。

限界に挑戦し続けるスズキらしく、当時大型バイク初の時速300kmを記録したハヤブサはギネス認定やサーキットでの活躍など、多くの伝説を残しています。
そんなハヤブサが2014年、日本仕様のモデルを発表しました。

ハヤブサはもともと海外向けのレース用モデルとして発売され、欧州で高いパフォーマンスを出すバイクとして知られています。
合間合間に仕様変更やマイナーチェンジを行いながら、少しずつその姿を変えていったわけですが、今回日本で発売されたハヤブサは、ヨーロッパの仕様と同じ最高出力145kw実現している上に、国内で初めてとなる2輪車のETC標準搭載も実現しています。

初代ハヤブサは「GSX1300R」という名称でしたが、今回販売されたハヤブサは「隼」が正式名称です。
しかし、テールカウルには「GSX~」のロゴを入れている点がまた粋ですよね。

・フルパワーのハヤブサ、走りはいかに?

当時は世界でもっとも速いバイクといわれていたハヤブサ、その後多くのライバルが現れたとはいえ、王者の風格はさすがの一言。
バイク好きはまたがる瞬間一種の緊張感が走るほどだそうです。

言わずと知れた力強いパワーをかもしだしているのはもちろんですが、その中にもしっとりと落ち着いた走りを見せるのが印象的。
攻めに講じているかと思いきや、エンジン音も落ち着いているし、スロットルをラフにしても衝撃が走らず、しっかりと地にタイヤを付けて安定感のある走りを見せてくれます。

パワフルで暴れん坊というハヤブサのイメージをよい意味で払拭しているからか、最近は女性やバイク歴の浅いライダーがオーナーとなっていることも多いといわれているのが納得です。
長時間乗っていても疲れにくく、ロングライドも十分楽しめそう。

とはいえ、ハヤブサのパワーがなくなてしまったのかといえば決してそんなことはなく、力量はもちろん今までバイク好きがハヤブサに感じていた魅力はそのまま引き継がれています。
技術の進歩と相まって、新しい側面を見せるようになったということでしょう。
パワーのあるバイクをより多くの人が扱えるようになったというのは、喜ばしいことですよね。

新型ハヤブサの車体価格は約161万円。
多くの最新装備を搭載している上に、欧州仕様よりもおさえた価格設定はかなり魅力的です。
ハヤブサは欧州仕様にこだわりたいという人も少なくありませんが、日本仕様のメリットを加味して検討する価値は十分あると思います。

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